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2021年11月17日

子どものころの体験で自尊感情が高まる

文部科学省は、「21 世紀出生児縦断調査」のデータを用い、子どものころの「体験」がその後の成長に及ぼす効果を分析した。その結果、小学生のころに体験活動などをよくしていると、高校生の時に自尊感情や外向性などが高まることが明らか
になった。
「21 世紀出生児縦断調査」は、2001年に生まれた子どもと保護者の計2万人以上を対象に、厚生労働省と文科省が毎年1回、追跡調査してきた。文科省は、子どもが12 歳(小6)の13 年に行った調査で、自然、社会、文化的な体験の回数を尋
ねたことに着目。17 歳(高2)になった18年の調査で尋ねた自尊感情の回答状況と重ね合わせて分析した。
自然体験(キャンプ、登山、川遊び、ウインタースポーツなど)、社会体験(農業体験、職業体験、ボランティア)、文化的体験(動植物園・博物館・美術館見学、音楽・演劇鑑賞、スポーツ観戦など)に分けて分析。自然体験では主に自尊感情や外向性、社会体験では向学校的な意識、文化的体験はすべての意識に良い影響がみられた。
また、お手伝いを多くすることによる影響を分析したところ、自尊感情や外向性をはじめ、精神的な回復力、向学校的な意識など、すべての意識に良い影響がみられた。
一方、子どもの自尊感情は家庭環境の影響も考えられることから、世帯収入の水準別にも分析。収入が低い家庭の子どもでも、体験活動が多ければ自尊感情の得点は高くなったという。

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