内閣府による調査で、子どもや若者は居心地がよいと感じる「居場所」が多いほど、前向きな感情が高い傾向にあるという結果が、2021 年度版「子供・若者白書」で紹介された。居場所が少ない子どもや若者は、支援や相談にも後ろ向きで、孤立しがちな傾向も浮かんだ。
調査は19 年11 ~ 12月、全国の13 ~29 歳を対象にインターネットで実施。1万サンプルを集め、分析結果をデータ集「子供・若者インデックスボード」として公開した。
データ集では、自分の部屋、家庭、学校、地域、職場、インターネット空間の6つの居場所と、「自己肯定感」「充実感」「社会貢献意欲」「チャレンジ精神」「将来へ
の希望」の各項目との相関関係を分析した。その結果、居場所の数が増えるほど、どの項目でも前向きさの割合が増す傾向があった。たとえば、自己肯定感では、居場所が1 つもないと10.3%、3 つは38.3%、6つでは72.0%になった。
一方、「支援機関を利用したいと思わない」の割合は、居場所が0の人は88.4%で6 つの人は58.9%だった。居場所が少ない人ほど、困難な状態が改善した経験が少なく、支援希望や支援機関の認知度なども低い傾向があった。
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