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2021年6月16日

子どもの3割強コロナ禍で高いストレス

大阪府立大学大学院の山野則子教授らは、新型コロナウイルス感染症と保護者や子どもへの不安・負担を保護者調査・子ども調査、行政機関調査によって調査・分析した。その結果、コロナ禍でストレスを抱えている子どもが9割弱に上り、そのうち、高いストレスをもつ子どもが約3割強いることがわかった。また、学校再開後、学校に行きづらいと感じた子どもは、3 分の1を占めていた。
調査は昨年10~12 月、全国の9~18 歳の子ども約1,000 人と保護者約2,600 人、教育委員会や児童相談所などから2,000 以上の回答を得た。
保護者・子ども調査での困りごとは、保護者は勤務状況の変化などで精神的負担があるなかで、子どもの「食事の状況」(就学前)、「生活リズムの乱れ」「学業の遅れ」などを4~5割の保護者が心配している。子どもも同様にこれらの項目に困っていたが、子どもではさらに、親が不在時の居場所に困っていた
ことがわかった。
新型コロナウイルス感染症関連のトラウマとなりうるできごとの体験をしている子ども101 人のうち、何らかのPTSD症状があると回答した子どもは93.1%。そのうちPTSD の可能性が高いとされた子どもは17.8%に上り、今回の新型コロナウイルス感染症が子どもの心にトラウマとなるような大きな影響を及ぼした可能性があるとしている。
さらに、親の仕事に変化があった家庭では、強いストレスを感じている子どもの割合が、変化がない家庭の1.4 倍だった。親の勤務状態の変化が親のメンタルヘ
ルスや子どものストレスに有意に影響を与えていることが示されたとしている。

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