2021年6月2日
肥満の中学生、心血管代謝 異常リスク約2.9倍
肥満の中学生は、標準体重の中学生に比べ、心血管代謝異常リスク(大人でいう生活習慣病傾向)を持つ可能性が約2.9 倍まで高まることが、新潟大学と新潟県阿賀野市の共同研究によって明らかになった。また、肥満まではいかなくても軽度過体重でも、女子では標準体重の子どもに比べ、血圧高値の可能性が高いことがわかった。
阿賀野市は数年前から市内の中学校2年生を対象に、健康診断の一環として採血や血圧検査を実施。2010 ~15 年の6年間に蓄積された2,241 人のデータを、身長と体重からBMIを算出し、やせ、標準体重、軽度過体重、過体重、肥満の5つのカテゴリーに分類、分析した。
その結果、標準体重の中学生に比べ、過体重の中学生で約2.4 倍、肥満では約2.9 倍心血管代謝異常リスクを持つ可能性が高いことがわかった。さらに、軽度過体重以上では、標準体重の中学生に比べ、血圧高値の可能性が約1.4
倍から2.4 倍高くなっていた。
女子では標準体重に比べ軽度過体重の中学生は血圧高値の可能性が約1.6倍、肥満者では約2.7 倍高値の可能性が高くなっていた。また、男子では、やせている子は標準体重の子に比べ心血管代謝異常リスクの可能性は約80%低
下していたが、女子ではやせていることと心血管代謝異常リスクの関連は見られなかった。
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