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2020年12月9日

小中学生の1割強中等度の抑うつ症状

弘前大学などの研究グループが、青森県の小中学生を対象に実施した調査で、子どもたちの13.6%に中等度の抑うつ症状がみられた。
調査は2019 年9月に、小学校4年生から中学校3年生8,003人を対象に実施し、7,765人から回答を得た。抑うつ症状の評価は、国際的に広く使用されているうつ病の可能性を評価する(スクリーニング)尺度の思春期版を用いた。
その結果、13.6%の子どもに「中等度の抑うつ症状」がみられ、3.4%には「やや重度のうつ症状」、1.5%には「重度のうつ症状」がみられた。重症度の分布を参考にすると、標準的な学級(26 ~ 35 人)には1人以上のやや重度から重度のうつ症状の子どもが在籍していることになる。
さらに、1週間のうちで自殺や自傷行為について考えたことがあるかといった質問に、16.2%の子どもが「数日ある」と回答。このうち2.4%は「ほとんど毎日」考えていると回答した。
調査した弘前大学の足立匡基准教授は、ここ数年、成人の自殺率は減少傾向にある一方、子どもの自殺率が漸増傾向にあることが示されている。子どものこころの健康問題に対するさらなる支援の必要性が示唆されているとしている。

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