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2020年5月20日

学力が高いほど部活動時間は短い傾向

 学習院大学の長沼豊教授が、中学生の運動部活動の時間と学力・学習状況調査の結果を比較分析したところ、運動部活動の活動時間が長いほど
学力が低く、学力が高いほど部活動の活動時間は短い傾向があることがわかった。

 分析は、スポーツ庁の2019 年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」と、文部科学省の19 年度「全国学力・学習状況調査の結果」から算出。
両者の都道府県別の数値を対象として相関係数を求めグラフ化し、それぞれの上位・下位の10 都道府県の状況を調べた。

 その結果、運動部活動の活動時間が長い10道県のうち、9道県は学力が中位か下位となっていた。一方、学力の高い9都県のうち、8都県は部活動の
活動時間が中位か下位(短いほう)となっていて、学力が高い都道府県は、運動部活動の活動時間はそれほど長くない傾向にあった。

 比較対象が同一生徒になるため、19 年度の学力(中学3年生)と、18 年度の運動部活動の活動時間(中学2年生)でも考察したところ、同様の結果となった。

 また、1週間当たりの部活動の活動時間の平均値を算出したところ、東日本が790 分、西日本が825 分で、活動時間の長さは「西高東低」であることがわかった。

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