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2020年5月6日

「ゲームは1日60分まで」 依存症対策条例案、可決

 香川県議会で、子どもがゲームやインターネットの依存症になるのを防ぐためとして、家庭にルールづくりを求める「香川県ネット・ゲーム依存症
対策条例」が可決、成立した。ゲーム依存症に特化した条例は全国初で、4月1日に施行される。

 条例では、「子どものスマートフォン使用等の制限」として、ネット・ゲーム依存症につながるようなコンピュータゲームの利用に当たって、1日当たり
の利用時間を60 分、休日は90 分まで。中学生以下は午後9時までに、それ以外の子どもについては午後10 時までに使用をやめることを基準として、
保護者が子どもと話し合って決めるよう規定。また、依存症に関する医療体制の整備、県や事業者の責務や役割が明記されたが、条例に罰則はない。

 県議会では昨年、超党派の議員が検討委員会を設置、今年1月に素案を公表し、パブリック・コメントを実施。多くの賛成意見が寄せられた一方、
「各家庭で話し合い、ルールづくりをすればよく、行政が私的なことに介入すべきではない」などの反対意見もあがった。そのため、「子どものスマート
フォン使用等の制限」という見出しの「制限」を「家庭におけるルールづくり」に修正。ルールに「目安」という文言を入れて規制色を弱め、スマホの
利用をやめる時間の規定も、「家族との連絡や学習のための検索などは除く」と明示するなどした。

 また、提言では、ゲームが原因と明確に言えない場合もあり、多角的な視点から検討すべきといった意見や、学校を追われてネット・ゲームを逃げ場に
している子どももいるとして、いじめ・ひきこもりなどへの配慮を求める意見などがあがった。条例の附則では、施行後2年を目途として施行状況等を勘案し、
検討を加えるとしている。

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