これだけは知っておきたい教育NEWS

2020年4月29日

教員採用試験の倍率 小学校で過去最低

 2019 年度の教員採用試験で公立小学校の競争率が、1991 年度と並んで過去最低の2.8倍になったことが、
文部科学省の取りまとめで明らかになった。小中高校など全体の競争率も前年度より減少して4.2 倍だった。

 小学校の採用倍率が過去最高の12.5 倍だった2000 年度は、受験者数が46,156 人、採用者数が3,683 人。
これに対し、19 年度は、受験者数は47,661 人とむしろ増えているが、採用者数が17,029 人と5倍近くに増えた
結果として、採用倍率が低下した。

 文科省は、特に採用倍率が低下している小学校について、受験者数のうち、新規学卒者に限定すれは14 年度以降
も横ばい傾向であり、受験者の減少分のほとんどは既卒者としている。さらに、民間企業などの採用状況が好転して
いることなどから、教員採用選考試験に不合格となったあと、講師などを続けながら再チャレンジする層が減っている
ことが主な理由と考えられるとしている。また、採用者数が中長期的に安定している自治体では高い採用倍率を維持して
いるが、採用者数を増やしてきた自治体で採用倍率が低下している状況があった。

 一方、中学校では、全体として5.7 倍の採用倍率を保っているものの、直近2~3年間では新規学卒者の受験者数の減少
が見られ始めている。中学校の受験者数は、小学校に比べて民間の採用状況に左右されやすく、減少原因を一概に断定する
ことは難しいが、新規学卒者の減少傾向に歯止めをかけることが必要だとしている。

関連リンク:https://gakken-juku.com/news_parents/