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2020年1月29日

高校中退者増加 「進路変更」3割超

 高校の中途退学者の割合が前年度までの4年連続減少から、2018 年度には増加に転じたことが、
文部科学省の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」でわかった。

 高校の中途退学者は、通信制課程を調査対象に加えた13 年度の59,923 人に対し、17年度は
46,802 人に減少。高校在籍者数に占める割合も1.7%から1.3%に減少していた。しかし、18 年度は
48,594 人となり、前年度より1,792 人の増加。在校者数に占める割合も1.4%となった。さらに、
公立高校では中途退学率が1.1%だったのに対し、私立高校では3.4%と3倍に上った。

 中途退学の理由では、「進路変更」が35.3%(前年度34.7%)が最も多く、「学校生活・学業不適応」
34.2%(同34.9%)が続いた。「経済的理由」2.0%「家庭の事情」4.2%、「問題行動等」3.8%などと比べ、
「進路変更」「学校生活・学業不適応」が大きな割合を占めている。

 高校では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルカウンセラーの配置が、小中学校と比べて遅れている。
文科省の別の調査では、日本語指導が必要な生徒の高校中退率が顕著に高いことが指摘されている。中途退学に
至った要因の分析と中途退学後も含めたサポート体制の整備が急務となっている。

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