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2019年4月24日

ネット依存の中高生にスマホ断ち合宿

 厚生労働省研究班の調査では、インターネット依存症が疑われる中高生は、5年間でほぼ
倍増し、全国で推計約93 万人にのぼる。スマートフォンなどを使ったオンラインゲームやSNSの
普及が影響を与えたとみられるが、依存症の疑いがある中高生は7人に1人いることになり、
学業や日常生活に悪影響をおよぼすとして、対策が急がれる。
 こうしたなか、静岡県と県教育委員会は、ゲーム障害を含むネット依存症の傾向にある中高生の
対策を始める。県内の中高生約2,000 人を対象に、ネット依存度チェックを実施。ネット依存傾向が
あると診断されたら、自然体験を取り入れた回復プログラムを試行して、効果を検証する。
 回復プログラムには、依存傾向にある中高生15 人が参加する予定で、9月から翌年1月にかけて、
「プレキャンプ」「メインキャンプ」「フォローアップキャンプ」の全3回の合宿を実施。
自然体験学習施設でスマホやネットから離れ、医療関係者による認知行動科学療法やカウンセリング、
ネットモラルの講座などを受ける。
 都道府県がネット依存症対策に取り組むのは、秋田県、兵庫県などに続いて5例目となる。
静岡県は、来年度には小学生対象のプログラムも実施する予定だという。
 ゲーム障害は、日常よりもゲームを優先し、健康に支障を来すなどの問題が起きても続けてしまうといった
特徴がある。昨年、世界保健機構(WHO)が新たな疾病として認定するなど、世界的な問題となっている。
 しかし、まだ情報が少なく、依存症だとの認識をもちにくい。そのため、県健康福祉部は、
チェックリストを掲載したリーフレットを作成し、中学校や高校、大学に配布し、ゲーム障害が
疾病であることや治療法を周知する。

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