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2018年4月18日

高校の学習指導要領改訂案 現行科目の半分、見直し

 2022 年度から実施する、高校の次期学習指導要領改訂案が公表された。昨年広示された小中学校の学習指導要領との一貫性や、
20 年度から始まる大学入学共通テストとも連動した内容で、55 科目中27科目で新設または内容の見直しがあった。
 卒業までに必要な単位数は現行どおり74単位以上。教育課程については、言語能力や情報活用能力、問題解決能力などを育成するため、
教科を横断して編成するとしている。
 主な新設・見直しの科目は、国語では現行の「国語総合」が「現代の国語」と「言語文化」の2つになる。言語文化は、短歌や俳句を作ったり、
伝統行事のような文化に関する題材を選んで随筆を書いたりするほか、古文・漢文も取り上げ、日本の言語文化への理解を深める。
 地理歴史では、大きく枠組みが変わり、「地理総合」と「歴史総合」が新設。選択科目の「地理探究」「日本史探究」「世界史探究」とともに、
現代の諸問題の解決を視野に、社会的事象を空間軸と時間軸の視点からとらえて考察する。
 公民は、現行の「現代社会」と「政治・経済」の一部の内容を引き継いで「公共」を新設。公共的な空間における基本的原理を身につける。
 外国語は、小中高の学びを接続させるため、聞く、読む、話す(やり取り、発表 )、書くの5つの領域別の目標を設定。
新しい「英語コミュニケーション1~3」では、読む・聞く・話す・書くを総合的に育成するとともに、スピーチやディスカッションを取り入れ、
発進力を強化するとしている。指導する単語数は現行の 1,800 語から1,800 ~2,500 語に増える。
 また、「総合的な学習の時間」は、課題を見つけて探究する過程を充実させ、「総合的な探究の時間」と名称を変更。
生徒の自立性を高めることを重視するとしている。
 なお、生物の重要用語については現行の2,000以上から、「生物基礎」で200~250、「生物」で500~600と重要用語の数を提示。
一方、歴史3科目の改訂案は用語数の削減は言及していない。

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