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2018年1月31日

LINEの悩み相談  成果と課題

長野県教育委員会とLINE(株)が9月に実施した、中高生を対象にした悩み相談について、中間報告がまとめられた。
2週間の相談期間中に 1,579 件のアクセスがあり、うち 547件の相談にのることができ、前年度の1年間にあった電話相談 259 件の倍以上となった。 
LINE を利用した 相談内容は、電話相談と比べ、いじめや不登校に関する相談内容は少なく、学業や恋愛のことなど中高生の身の回りの多様な相談が寄せられ、
子どもたちにとって身近な相談ツールとして認識されたものと推測している。また、県教育委員会心の支援課の担当者は、
子どもたちが大人に相談したい気持ちをもっていることがわかった点でも意味があったと指摘している。
 今回の相談内容では、いじめに関する相談は中学校1年生で多く、学業や進学の悩みは高校3年生で多いという特徴があった。また、男子は「性・体」「恋愛」の悩みが多く、
女子は「交友」「いじめ」の悩みが多かったという。
 効果が大きかったことから県教育委員会は、来年度から本格導入を検討している。一方で、 SNS 特有のコミュニケーションの取り方で大きな課題も浮かんだ。
短い文章でやり取りをすることから、真意を伝えたり、相談員から「共感・寄り添い」を伝えたりすることが難しいという声があがったという。
 LINE 社は12月、カウンセリング事業者や有識者を集めた「全国 SNSカウンセリング協議会」を設立した。協議会では、相談窓口の整備や SNS を使った文章による
相談ノウハウの研究などに取り組み、相談員の育成にも乗り出す。同社では、SNSは子どもたちを救う有効なツールになる可能性があるとし、
「長野の経験を生かして、全国に広げていきたい」としている。

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