2017年6月28日
勉強が「好き」「嫌い」 中2がカギ
勉強が「嫌い」は、小学校1~6年生では2~3割にとどまるが、小6から急増し、中学校2年生では
約6割に達する―。東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同研究
プロジェクトの調査で、学習での「中2問題(プロブレム)」が浮かび上がった。
プロジェクトは、同一の親子(小学校1年生から高校3年生、約21,000 組)を対象に、
2015 年から複数の調査を実施。今回は15、16 年の1年間の学習の実態を聞いた。
調査の結果、学習時間の平均は、小1から中1まで堅調に増加するものの、中1から中2
にかけて8分減少。中3から高1にかけては31分減少している。同一の子の変化をみると、
中2の約半数、高1の約6割が前年より学習時間を減らしている。
また、勉強が「嫌い」(「まったく好きではない」+「あまり好きではない」)とするのは、小6で
31.3%だったのが中1で45.5%、中2では57.3%と増加。同一の子の変化では、「好き」
から「嫌い」に変わった比率は、小6から中1が19.2%、中1から中2が17.4% だった。
一方、「嫌い」から「好き」に変わる子どもも、すべての学年で1割程度いる。
中学生で勉強が「好き」になった子どもは学習時間が増加し、成績が上がる傾向があり、
その比率は他の子どもより高い。また、勉強をする理由を尋ねたところ、「嫌い」から「好き」
になった子どもは、「新しいことを知るのがうれしい」や「希望校に進みたい」という内発的動機
づけなどから意欲を高めている。勉強方法も、「テストで間違えた問題をやり直す」や「何が分かっ
ていないか確かめながら勉強する」など、学習方法を工夫するなどの特徴があるという。
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