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2017年1月17日

数学・理科の国際学力調査 好成績でも低い意欲・関心

小学校4年生と中学校2年生を対象にした、2 0 1 5 年の「国際数学・理科教育動向調査
(TIMSS)」で、日本の平均点がいずれも過去最高となった。理科では、小4が前回の4位から3位に、
中2は4位から2位に浮上。算数・数学は小・中学校とも前回と同じ5位だった。
 TIMSSは国際教育到達度評価学会(IEA、本部・オランダ)が1964年から算数・数学、理科の到達
度を測る国際調査で、9 5 年以降は4年ごとに実施。経済協力開発機構(OECD)の学習到達度
調査(PISA)に対し、基礎知識の習熟度が調査対象になっている。
 今回の調査は、欧米やアジアの50か国・地域の小学生約27万人、40か国・地域の中学生約
25万人が参加。日本からは、小学校148校の約4,400人、中学校147校の約4,700人が参加。
1 9 9 5 年の第1回調査をもとに、国際平均が500点(基準値)になるように調整し、この基準
値からの変化をみた。
 日本の小4の平均点は、算数が前回より8点上がって593点、理科も10点上がり569点。
中2の平均点は、数学が16点上がって586点、理科も13点上がって571点となった。
 一方、学力調査とともに行われた学習意欲に関する調査で、「算数・数学は得意だ」と回答した
割合は、小4は6 2 %(国際平均70%)、中2は39%(同48%)といずれも国際平均を下回った。
「理科は得意だ」は小4が84%(同75%)と上回ったが、中2は45%(同53%)で下回った。
また、中2で「数学を勉強すると日常生活に役立つ」と回答したのは7 4 %( 同8 4 % )。理科は
62%(同85%)で、国際平均と大きく差が出た。
 学習意欲は国際平均を下回っているものの、前回に比べて改善傾向がみられた。「算数・数学は
楽しい」と答えた小4は前回より2ポイント増え75%に、中2は前回より4ポイント増の52%。
「理科は楽しい」は小4は前回と同じ90%だったが、中2は3ポイント増の66%だった。

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