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2016年12月20日

独自の学力テスト 教科横断型で出題

 山形県は10月、思考力や判断力を評価する独自の学力調査を、県内の全小中学校を対象に
実施した。独自テストは子どもの主体的な学びを促す「探究型学習」推進の一環で、実施対象
は、県内の小学校5年生と中学校2年生約19,300人。教科横断型で学力を問う都道府県
レベルの試験は、全国で初めてとなる。
 小5は国語、社会、算数、理科の4教科を合わせた「合教科型」の大問4問と、教科の枠を超えた
「総合型」の大問1問。中2は国語、社会、数学、理科と英語を合わせた「合教科型」と「総合型」
で出題された。
 県教育委員会は今年1月に、「探究型学習」の推進協力校を中心に、18の小中学校でテストを
試行的に実施。その結果、全体の平均正答率は小5で56.6%、中2で57.0%だった。
 観点別では、自分の立場を決めて根拠や理由を示しながら述べる「組み立てながら考える力」
の正答率は、小5で42.3%、中2で50.1%にとどまり、課題として浮かび上がった。その一方で、
文章の要約や資料を分析して解釈する「深めながら考える力」の正答率は、小5 で65.6%、
中2で68.4%と高く、県教育委員会は、学習効果が表れているとしている。
 また、小5は大問4問中、算数と理科の合教科型の正答率が40.4%。中2は大問5問中、数学と
理科の合教科型の正答率が4 1 . 1 %と低く、理数系が苦手な点も明らかになった。
 今回の全県の平均正答率は、来年2月ごろに公表し、県内各教育委員会や小中学校にも
通知する。次回テストは4月に実施する予定になっている。

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