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2016年8月17日

安全意識は高いが消極的な日本の高校生

 日本の高校生は、安全や危険回避への意識が高い一方、野外活動への参加度が低く、行動力が
弱いという結果が、国立青少年教育振興機構の「高校生の安全に関する意識調査―日本・米国・
中国・韓国の比較―」で明らかになった。
 調査は、昨年9月から11月(韓国は12月)、日本では全国の学校名簿からランダムに抽出され
た17校の1832人から回答を得た。日米中韓4か国の高校生の安全に関する意識調査は、これ
が初めて。
 調査によると、「海や山などでは『立入禁止』のところに入らないようにする」が日本は83.5%で、
中国76.4%、韓国72.4%、米国35.8%。「道路の信号を守る」は日本7 4 . 4 % 、中国79.8%、
韓国56.9%、米国47.4%と、日本の高校生は、安全ルールを守る意識が高かった。
 また、「地震や台風などの自然災害の問題」への関心は、日本は55.3%で、韓国31.2%、米国
27.9%、中国9.6%と、4か国中最も高かった。
 一方、野外活動への参加では、「ほとんどない」という回答は、日本は5 9 . 4 % 、中国4 2 . 9 % 、
韓国39.9%、米国30.1%。自分に対しての問いでは、「自分の意志を持って行動できるほうだ」に対し、
「とてもそう思う」と回答した日本の高校生は28.3%で、米国の48.4%、韓国の37.9%、中国の34.8%に比べ、
かなり低かった。
 この結果に同機構青少年教育研究センターの明石要一センター長は、「日本の高校生は内向き
の生活が影響しているのではないか」との見解を示し、野外活動などの推進が大切だと語った。

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