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2016年7月13日

子どもの理系進学に 保護者は消極的

 昨年、一昨年と、日本人研究者が相次いでノーベル賞を受賞したのをきっかけに、
子どもと保護者の科学技術に対する興味関心について調べたところ、
子どもの理系進学についてためらう保護者が増えていることが、文部科学省科学技術・
学術政策研究所の調査でわかった。調査は昨年10月30日から11月11日、保護者2380人と
その子ども小・中・高校生3 3 3 5 人から回答を得た。
 理系科目に対する子どもの興味関心では、「非常に好き」と「どちらかというと好き」を合わせると、
小学生3 3 . 4 % 、中学生3 5 . 9 % 、高校生28.0%。ノーベル賞受賞後の意識変化は、「非常
に高まった」「どちらかというと高まった」と答えた子は、いずれの学齢群でも13%程度あった。
 研究者の仕事に関心があるかについては、「非常に興味関心を持っている」「どちらかというと興
味関心を持っている」は、小学生は受賞決定前が1 2 . 8 %で受賞後は5 . 2ポイント増。中学生は
15.7%で9.1ポイント増。高校生は17.8%で7.6ポイント増となった。
 一方、保護者の意識調査では、ノーベル賞受賞決定後、「ぜひとも理系に進学させたい」「どちら
かというと理系に進学させたい」に減少傾向がみられた。研究者の受賞後の報道とあわせて、研究
者の苦労についてもとり上げられる場合が多いため、子どもを理系に積極的に進学させることを
躊躇する保護者が増えた可能性が推測される。

関連リンク:http://gakken-juku.com/news_parents/