2015年10月7日
デジタル読解力 日本の高校生は平均以上
日本の高校1年生は、コンピュータやインターネットを利用する時間が各国に比べて
少ないのにもかかわらず、デジタル機器から情報を読み解く力は国際平均を上回っていることが、
経済協力開発機構(OECD)の調査でわかった。
OECDが2012年に実施した学習到達度調査(PISA)では、国際オプションとしてコンピュータ
使用型調査を実施。32か国・地域の15歳の生徒のコンピュータの利用状況と学習との関連を
分析した。
その結果、デジタル数学的リテラシーで、OECD平均497点に対し日本は539点で7番目に高かった。
また、デジタル機器を使って必要な情報へと的確にたどり着けるかを問うデジタル読解力では、
OECD平均4 97点に対し日本は545点で4番目に高かった。
一方、「学校でネットを使う」「他の生徒とのグループ活動でコンピュータを使う」など、学校
での情報機器の利用頻度は、日本はいずれも平均を下回り、平日のネット利用時間も1日80分
あまりで、平均の約130分より少なかった。
また、03年と12年の調査に参加した39か国の成績の変化と学校へのパソコン設置台数との
関係を調べたところ、オーストラリアやニュージーランドなど、生徒1人あたりの設置台数を
増やした国では、数学的応用力が下がっていた。その一方で、日本やメキシコ、イタリアなど、
パソコンの設置率が比較的低い国で成績が上がっていた。
OE C Dは、「学校では、結果的にI C Tを十分に、賢明に活用できていない現状が明らかに
なった」として、「日本の子どもたちは、より計画的に情報機器を活用する力を持っている」と
評価した。
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