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2014年1月27日

中学生の過剰な部活授業に悪影響

中学校での運動部の練習が生徒に与える負担を検討するため、長野県教育委員会が設置した有識者会議が、中学生の朝練習を原則
やめるべきだとする報告書をまとめた。報告書によると、県内の9 6 % の中学校で朝練が行われ、3割の運動部では1日3時間以上練習している。また、県教育委員会の調査では、朝練に参加する生徒のうち2割は、午前6時半前に自宅を出ており、3割は「睡眠が不足」「疲れて授業に集中できない」と回答していた。さらに報告書は、「過剰な活動や疲労の蓄積からスポーツ障害やドロップアウト、燃え尽き症候群に陥る可能性も否定できない」と分析。そのうえで、週に2日は休養にあてる、平日の練習は放課後の2時間程度が適切、朝練は原則として行わない―― など、勝利至上主義に偏らない生徒の自発的な活動をうながす指導を求めている。また、沖縄県教育庁は、県内の小学5年生と中学2年生を対象に生活実態調査を実施。その結果、部活動について中学生の76%が週6日以上参加し、小学生も休日に長時間費やしていることがわかった。こうした実態を、有識者らは「部活動が過剰だ」と学習時間への影響を指摘。部活動のほかに子どもが夢中になれる「放課後子ども教室」など、部活動に代わる放課後の居場所づくり、家庭学習や読書に目を向ける取り組みの必要性を提言している。