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2017年4月19日

中3英語力の4技能 バランスの悪さに課題

 文部科学省が中学校3年生を対象に、英語の4技能(聞く、話す、読む、書く)を測った
「平成28年度英語力調査」の結果(速報)が公表された。中3が対象の調査は前年度に続き
2回目となる。調査は2 0 1 6 年7月、全国の国公立中学校約600校の約60,000人
(「話す」は約20,000人)を対象に実施。
 政府は、中学校卒業段階で英検3級程度以上の英語力をもつ生徒の割合を、1 7 年度までに
50%以上にするという目標を掲げている。しかし、目標に達したのは「書く」の50.8%(前年度比
7.6ポイント増)だけで、他の技能は目標に届かなかった。
英検3級以上のレベルに達した割合は、「聞く」24.8%(同4.6ポイント増)、「読む」25.3%
(同0.8ポイント減)、「話す」31.2%(同1.4ポイント減)。「書く」は5 0%を超えたが、その一方で、
無得点者が昨年度よりも3 . 0ポイント増えて15.6%となった。
 4技能調査と同時に実施した生徒への質問紙調査では、「英語の学習が好きではない」と答えた
生徒が、前年度に比べ2 . 2 ポイント増の45.4%となった。英検3級程度に達していない生徒では、
「書く」については、「英語そのものが嫌い」「単語のつづりや文字を覚えることが難しい、
文法が難しい」という回答が多かった。また、「英語が好き」と答えた生徒ほど、テストのスコアが
高い傾向となっていた。
 教員に対する質問調査では、小学校で外国語活動を経験した中学生の英語力について尋ねたところ、
「英語の音声に慣れ親しんでいる」と73.8%の教員が答えた。しかし、「小学校での外国語活動を
ふまえた指導の工夫がみられるようになった」という回答は0.6%で、具体的な指導に関する連携は
意識されていない現状がみられた。

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