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2016年12月13日

中高生、8.5時間以上の睡眠でうつのリスク減

中高生は1日に8.5時間以上の睡眠をとると、うつや不安のリスクが低くなる傾向があることが、
思春期・青年期の精神保健状態と生活習慣に関する調査を行っている、東京大学大学院教育
学研究科の佐々木司教授らの共同研究グループの調査で明らかになった。
 調査は、2006年に三重県と高知県の公立中高の生徒約18,000人を対象に、集中力や
生きがい、ストレスなどを尋ね、うつの症状を感じる割合と平日の睡眠時間を比較した。
 その結果、男子では睡眠時間8.5~9.5時間の生徒のリスクがもっとも低く、女子は、リスク
が低くなる睡眠時間が男子より約1時間短かった。
しかし、女子は男子より平均の睡眠時間が短く、「うつ・不安」の傾向も強かった。データのばらつ
きも大きいので、女子も男子と同じ程度の睡眠時間が必要と考えたほうがいいという。
 佐々木教授によると、人間には深い睡眠と浅い睡眠の両方が必要で、「短くても深く眠ればいい」
という根拠はない。早寝早起きだけでなく、個人差はあるが、平均的には8.5時間ぐらい
寝たほうがよいことがわかった。親や周囲の大人が保健指導に生かしてほしい、と話している。

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