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2015年3月4日

大学入試の新テスト高校長の5割、期待せず

中央教育審議会は、大学入試改革案の素案を答申した。知識偏重とされる現行の大学入
試を改革するため、大学入試センター試験を見直して、新テスト「大学入学希望者学力評価
テスト」(仮称)を創設。年に複数回実施することや、1点刻みではなく、複数段階レベルで評
価すること、教科型ではない合教科型・総合型の問題を出題することなどを想定している。
 しかし、新テストについて、普通科高校の校長の半数が「期待できない」と考えていることが、
「全国普通科高校長会」の調査でわかった。校長会は、全国の国公私立の普通科高校の校長ら
約3 3 4 0人で構成している。各都道府県で進学校5校と進路多様校5校を抽出した計470 校の校長に、
新テストについて質問した。
 新テストに「期待できない」と答えた校長は230人(4 9%)で、「期待できる」は、その半数
以下の10 3人( 2 2 %)だった。「複数回実施」は305人(65%)が「反対」で、「賛成」の85人
(18%)を大きく上回った。
 実施を希望する時期は、「高校3年2学期から」と答えた校長が219人(47%)、「高校3年
1月から」が14 2 人( 3 0 % )。合教科型・総合型問題の出題については、半数以上の24 3人
が「反対」した。
 新テストが複数回実施されることの反対の理由として、現在より試験期間が早くなる可
能性があり、今でも速い授業の進度をさらに速めなければならず負担が生じること。また、
部活動や学校行事が停滞することや、高校教育の目的が大学入試になってしまう、などの懸
念の声が上がった。
 また、合教科・総合型問題の出題については、一定の水準で作問し続けることができる
か不安という声や、賛成だが現行の教育課程では対応が困難、という声が上がった。

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